スペースワンダーシートタイプの特徴としてハンドグリップや足用のアシストハーネスの上にゴムバンドが付いているため、それらが動作の補助または負荷となって様々なエクササイズが可能となっていることです。
またオプションで体幹のハーネスを取り付けることができ、免荷しての立ち上がり訓練や体を上下に動かす繰り返し訓練なども可能となっております。
たとえば下肢のエクササイズでは膝関節軽度屈曲位になるように足を挙上させます。
日頃、長時間座っておられる高齢者の方ですと、足が他動的に挙上されることで、普段は収縮したままの大腿後面が伸ばされ、心地よさを感じる方が多くいらっしゃいます。
またベッドやマットでの長座と違い、下肢の大部分が地面に接していないため、股関節や足関節などの自動での関節可動域訓練が行いやすいのも特徴です。
筋力トレーニングでは軽度屈曲位の膝関節を伸展させることでパテラセッティングのように大腿四頭筋の訓練を行ったり、挙上している足を下に押し下げることで大殿筋やハムストリングスの訓練も可能です。
その他にも股関節周囲筋を中心としたエクササイズがありますが、今回は立ち上がりに関連の深いエクササイズをご紹介したいと思います。
関節や筋肉への過度な負担を避けるため、またその動作の主要筋を意識するためにもゆっくりと行い、無理のない回数から始め、漸進的に増やしていきましょう。