公開日:2026年3月17日
腰部脊柱管狭窄症は腰椎にある神経の通り道である脊柱管が、加齢など様々な要因によって狭くなり、神経が圧迫されることで、殿部(おしり)から下肢に痛みやしびれなどが生じる疾患です。
今回は腰部脊柱管狭窄症の方の運動時の注意点と、特におすすめのスペースワンダーを用いたトレーニングをご紹介いたします。
腰部脊柱管狭窄症は一般的に、立つ・歩くことにより症状が悪化します。 この症状は座ってしばらくすると軽減し、また歩けるようになります。 このように歩く・休むを繰り返す状態を間欠性跛行(かんけつせいはこう)とよび、痛みにより 活動量が減少することで、運動機能が低下していく恐れがあります。 そのため運動療法は腰部脊柱管狭窄症の症状の軽減だけでなく、 筋力や柔軟性の維持・改善のためにも重要となります。
一般的に「良い姿勢」とは背すじが伸びた姿勢を言うことが多いと思いますが、腰部脊柱管狭窄症では腰を伸ばしたり、反らせることで脊柱管がより狭くなるため症状が増悪します。
逆に前かがみの姿勢をとることで脊柱管は広がり症状は軽減されやすくなります。
前述のように座って休むとまた歩けるようになるのはこのためです。
前かがみの姿勢で立つ・歩くことに抵抗がある方もおられると思いますが、症状の出にくい姿勢を意識しながらトレーニングをしてみましょう。
通常、スペースワンダーのハンドグリップは肘関節の角度が90度になるように調節します。(写真左)
しかし対象者が腰部脊柱管狭窄症の方で、歩行や立位での運動をすることで痛みやしびれの症状が出る場合は、ハンドグリップを通常より低い位置に下げることで、自然と前かがみの姿勢を保ちやすくなります。(写真右)この姿勢で無理なく立位でのトレーニングを行いましょう。
長時間にわたり前かがみの姿勢を続けることも負担となりえますので、トレーニングの合間に軽く腰を伸ばすのは構いません。
①スーパーマンのポーズ
腹筋群と脊柱起立筋を強化し体幹を安定させる種目です。
腕を前に伸ばし、ゆっくりと体を前に傾けていきます。
その姿勢を呼吸を止めずに10秒間維持させ、数セット繰り返します。
腰が反らないようにお腹に力を入れ、凹ませながら行いましょう。
余裕がある方は立ち位置を後ろに下げたり、ハンドグリップを下に押して行うとさらに効果的です。
強度や秒数、セット数は無理のない範囲から始め、徐々に増やしていきましょう。
②スクワット・ワイドスクワット
腰部脊柱管狭窄症の方にもスクワットは有効です。
立っているときや歩行時の下肢、体幹の安定性を高めるためにも、継続して行いましょう。
お尻を後ろに引くようにして腰を落としていきますが、このときも腰が反らないようにして行います。
足を肩幅に広げて行ったあとは、更に足を広げて行い、内転筋群など股関節周囲の筋肉も強化しましょう。
③しゃがみ込み
腰部脊柱管狭窄症では背中や腰、ももの裏の筋肉の柔軟性を維持することも重要です。
立位のトレーニングの前後や、合間には深くしゃがんでおへそをのぞき込むようにして15秒程度腰を丸めましょう。可能な方は膝を前に伸ばし、ももの裏やふくらはぎの筋肉も伸ばしていきましょう。
スペースワンダーの立位トレーニングはハーネスやハンドグリップが体幹を保護してくれるため、腰部
脊柱管狭窄症の方におすすめですが、それでも立位トレーニングは大変という方は、椅子に座りながら
背中や腰のストレッチ、筋力トレーニングを行いましょう。
無理のない強度から始め、少しずつトレーニングを習慣とし、症状の悪化や運動機能の低下を防止していきましょう。